恋愛結婚型採用のすすめ

事業所さまからの相談で一番多いのは採用のミスマッチの相談です。

採用したけれど、すぐに辞めちゃう。

なかなか定着しない。

最初は良かったけど、しばらく働いてもらっていると、

職場でのトラブルが続いた。


弊社では、中途採用を行う場合は、

有期雇用(臨時雇用)からのスタートをおすすめしています。


就業規則を見せていただくと、

試用期間が3から6ヶ月くらいで設定されている事業所が多く、

試用期間中であれば、本採用拒否ができると思われてる方もいらっしゃいますが、

実際はそうではありません。


法律上の実質的な試用期間は14日です。

試用期間中であれば、合理的理由がある場合に限り、

通常の解雇の手続きをふまなくても、本採用の拒否ができます。


逆に、14日を超えて引き続き

雇用された場合は、

ちょっとこの人は働き続けてもらうの厳しそう。。

って場合も、


就業規則の規定がどうであれ

通常の解雇手続きと同様の手続きが必要となります。


日本の労働法は、

労働者を守る!!

が基本原則なので、


労働者の雇用の安定を脅かす可能性のある

解雇などの対応には厳しく制限がかかります。


何が、言いたいかというと、

無期雇用や正社員として採用を行った場合、


14日を超えて、

あ、

やっぱこの方やっぱうちの職場では厳しいかも。。

ってなっても、

簡単に辞めてもらうことはできないということです。


いや、めちゃめちゃ大変ですよ!

ってことです。


時間もお金も労力も使いますよ!

ってことなんです。


じゃあ、

どうすれば採用のミスマッチが

防げるのか?

ってとこなんですが、


採用活動って、結婚と似てるなって思うんです。


新卒採用はともかく、

中途採用の無期雇用や正社員雇用となると、

それほど面接などに時間をかけることもなく、

サクサク面接から雇用契約まで

進めている事業所さんも多いと思いますが、


実際に結ぼうとしている契約は、

めちゃめちゃ重い内容です。


どうゆうことかというと、

無期雇用、正社員雇用ってのは、

定年までの雇用を約束するという契約だからです。


それ、数回会っただけで決められますか?

ってことなんです。


実際は、

結ぼうとしている契約内容の重さを知らずに

契約を結んでしまい、


結果、

ミスマッチが多発してるんじゃないかなって

思うんです。


それでそれで、

数回会って、

定年まで働き続けることを決めるって、

なんだかお見合い結婚みたいだなって思うんです。


お見合い結婚も素敵だなって

思うんですが、

今は、お付き合いしたあとに

結婚するかどうか決めるってのが

多いんじゃないかって思うんです。


3回会って、

結婚するがどうか決めるって重くないですか??


お付き合いしてから、

お互いに相手のいいとこ、足りないところがわかった後で、


これは!

と思ったら結婚したらいいんじゃないですか?

って思うんです。


採用活動のときも、

いきなり、定年まで働くとかって話じゃなくて、

まずは、働いてみて、

この職場で働き続けたい!

この人に働き続けてもらいたい!

ってなったら、

その時、無期雇用なり正社員登用なり

考えたらいいんじゃないですか?

って思うんです。


そうすれば採用のミスマッチってだいぶ減らせると思いませんか?


これが、私が思う、恋愛結婚型採用のすすめです。


有期雇用からと聞くと、

働く側に不利になるんじゃないかって

思う人もいると思うのですが、

働く側にとってのメリットもあります。


一つは、採用のハードルが下がるということです。

三回会った状態で、

結婚してください!

お付き合いしてください!

どっちがハードル低いですか?

ってことなんです。


三回あって結婚してください!

はハードル高すぎます。


つまり、正社員採用のハードルは

めちゃくちゃ高いってことです。


一方で、有期雇用であれば、

採用のハードルがぐっと下がります。


正社員登用制度のある会社であれば、

入社後の頑張りで、

正社員として働くことも叶うかもしれません。


もう一つのメリットは、

職務経歴書に傷をつけないということです。


採用面接で前職がある場合は、

ほぼ100%、

退職理由について尋ねられます。


自己都合退職の場合、

納得してもらえる離職理由を伝えられないと、

採用は難しいでしょう。


一方で、契約期間満了での退職であれば、

契約期間満了で退職しましたと伝えれば、

それ以上、聞かれることはありません。


働いてみたけど、

やっぱこの職場自分には合ってなかった

という場合でも、

契約期間までがんばることができれば、

職務経歴書に傷がつくことはありません。


また、どうしても働き続けられなくての離職であれば、

伝えられる理由があるはずですので、

どちらにしても安心です。


一つ、注意点としては、

試用期間としての

有期雇用ではないということです。


有期雇用を試用期間として活用するのは、

グレーと言うか、

限りなくブラックです。


あくまでも、

人材不足だけれど、

無期雇用の方や正社員として

働いていただける方が見つかっていない。


だから、みつかるまでのあいだ

臨時的な雇用を行うという考えです。

ここは、分かりづらいとこですが、

大切なポイントです。


恋愛結婚型採用をすすめる一番の理由は

採用のミスマッチ防止ですが、

恋愛結婚型採用を導入することで、

助成金活用のチャンスも増えます。


キャリアップ助成金は、

有期→正社員で、

一人当たり80万円!!


65才超雇用なんちゃら助成金は、

50歳以上定年未満の有期→無期で、

一人当たり48万円、


一回きりの助成金ではないので、

繰り返し活用が可能です。


良い出会いがあって、

正社員化や無期雇用化になった場合は、

国からお祝い金がもらえる!


そう考えると素敵じゃないですか??

助成金80万円の価値は大きいですよ!

二人だと160万円、

助成金は雑収入として利益となるお金なので、

例えば利益率10%の会社であれば、

1600万円分の売上に相当します。

毎年、1600万円分の売上が確保できる!


そう考えると、

助成金を活用できる体制を整えない

理由ってないんじゃないかって思うわけです。


助成金活用していなくても、

正社員化したり無期雇用化したり、

賃上げしたりってタイミングありませんか?


もしかすると助成金の要件に

すでに該当しているかもしれません。


助成金を活用するためには、

何か新しい取り組みをしなければならないってわけじゃないんです。


もし、助成金活用興味あるなって思ったら、

お気軽にお声がけくださいませ🐱

原田 真吾

Earthrise社会保険労務士事務所 代表 / WorldShiftコミュニケーター /「地球を愛する 地球に愛される」をあいことばに地球一個分の暮らしと、それを実現するための働き方を目指し活動中!