【読書メモ】『たくらむ技術』加地倫三 著

#ルーティンで思考をやめない

活字一つ、記号一つで印象は異なります。「。」を入れるか、入れないか、それだけでも印象は変わります。汗の絵を入れたらより面白い場合もあるでしょう。こうした工夫は座視や本でも同じようにやっていることだと思います。
ほんのちょっとした工夫で、伝わる面白さはかなり変わってきます。
なぜそのテロップを入れるのか。どんなテロップをいれるのか。
作業をルーティン化させないで、常にその本質を考えなければならないのです。


#パクリではなくパロディー

念のために言っておくと、パロディーとなどあえて影響を受けたものは別です。
「アメトーーク!」でも、人気ドキュメンタリー番組「情熱大陸」の手法をそのまま使って、出川哲朗さんを主役に据えた「出川大陸」を作ってみたこともありました。
 でも、ここで最も大切なのは、面白がるポイントや本質が全く違うということ。パロディーは、本家に対するリスペクトの念が根底にあり、それをやることで本家の企画を邪魔するようなこともありません。パクリとパロディーは異なるものなのです。


#ビビってブレるという悪循環

特にウチの会社というわけではなく、今のテレビ局は全体的に、視聴率が悪かった時に文句を言う人が多すぎる気がします。
だから、ビビってしまい、自分たちのやりたいことを貫けない。自信がなくなってしまう。ブレてしまう。悪循環です。
結果は悪くても、未来に可能性を秘めている番組や企画もあると思います。作り手が自信を失うことが一番よくなことです。


#逆にどうなんだろう

経験が少ない若手スタッフの提案する企画は、ベテランに比べると、完成度が低かったり、魅力に欠けてたりしていることが多いかもしれません。でも、すぐに「この企画はないな〜」などとは考えないように気をつけています。「逆にありなんじゃないか?」「どうにかして活かせないか?」そう考えます。
キャリアを積んでいくと、どうしても自分なりの「ルール」や、「こだわり」が増えていきます。そういうものが全くないものも問題なのでしょうが、「ルール」や「こだわり」が選択肢を減らす方向につながると、発想が不自由になったり、手かせ、足かせになってしまうのではないでしょうか。だから、僕はあえて「逆に」を考え、視野を広げるようにしています。


#ハードルを上げない

番組を作る際に、とりわけ注意している点がいくつかあります。その一つが「ハードルを上げない」ということです。
「ロンドンハーツ」ではマネージャーさんたちが芸人の素顔について語る「芸人取扱説明書〜マネージャーの気遣いトップ16〜」という企画があります。結構シンプルなタイトルに思われるかもしれません。おそらく同じ内容のものでも、もっと面白く見せたい、もっと目を引きたい、と思えば「超ド級!マネージャー大暴露!!芸人たちの非常識スペシャル!!」のようなタイトルにするという選択肢もあります。要はあおるのです。
背伸びをせず、ハードルを上げない。その方が純粋に中身を見てもらえます。面白ければそれが伝わるし、そう思ってもらえるものを作ればいい。
逆に内容に自信がない時も、全くあおらずにハードルを下げることで、少しは面白く感じてもらえるかもしれない。そんなふうに思っています。


#不快感はできるだけ消す

もちろん、全ての人を満足させる内容、万人が不快に思わない内容というものを作るとは難しい。明確な線引きもありません。でも、判断をする上で大切なことの一つは、「違和感を持ったらやめる」という選択肢を持っておくことです。


どこまでスムーズに進むように工夫できるか。
どこまでみんなに気持ちよく仕事をしてもらえるようにできるか。


#「言った」ではなく「伝えた」か

子どもに言い聞かせるくらい丁寧に、念を押しながら話すようにしています。自然と電話の時間は長くなりますが、トラブルを回避するためには必要なことだと考えています。マネージャーさんの多くは、しょっちゅうテンパっているのです。どこかの現場でタレントのケアをしながら電話をうけていることも多く、うわの空で聞いているのはしかたがありません。



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